学習塾ブログ / 入試インフォメーション2016年11月号

2016年10月13日

入試インフォメーション2016年11月号

【中学部】平成29年度都立高校推薦入試に向けて
今回は約3ヶ月後に迫った都立高校推薦入試に向けて少しお話したいと思います。平成29年度の都立推薦日は「2017年1月26日~27日」です。毎年1月の出願間近になって慌てる生徒さんがいますが、準備不足だとボロが出るのは明らかで、もちろん受験する高校側にもそれは伝わってしまいます。推薦入試を受ける可能性のある生徒さんは早めの準備を心がけましょう
さて、ご存じのように推薦入試では「集団討論」「個人面接」「小論文or 作文」が課せられます。以下に今春実際に出題された問題をいくつか挙げてみたいと思います。

 

【作文テーマ例】
〇調布南高校
「バランスの取れた学力」に関する新聞コラム記事を読み、自分の考えを書きなさい。
〇松が谷高校
今後の社会に貢献する人間として必要と思われることは何かを考え、本校での生活の目標をたてなさい。それを実現するため学習面とその他の面と二つの方向から具体的に述べなさい。

【集団討論例】
〇調布北高校
オリンピック・パラリンピックがあなた方にもたらす影響について。
〇府中高校
日本国内における1960年以降の食糧自給率(カロリーベース)の推移を表したグラフを踏まえ、将来の
私たちの生活はどのようになるか、話し合ってください。

 

中3受験生のみなさん、どうですか?
もちろん学校でも集団討論や個人面接の練習はしてくれると思います。ただそれだけで安心はできません。秋~冬に開催される塾の集団討論授業実地演習に必ず参加してもらいたいと思います。小論文or 作文も、小論文合格講座や毎月添削してくれる作文講座を活用しましょう。
また意外と見落としがちなのが「自己PRカード」(志望理由、中学校生活の中で得たこと、高校卒業後の進路について)の記入です。簡単に思えるかもしれませんが、各高校が発表する『本校の期待する生徒の姿』に沿う形で書き、受検校の特色をよく理解しておく必要があります。詳しくは東京都教育委員会が出している『平成29年度東京都立高等学校に入学を希望する皆さんへ』を参考にしてみてください。

最後に注意を1つ。
推薦入試のために準備は必要です。ただ、あくまで予想される内申をしっかり取ってこそ、の準備です。定期試験対策をおろそかにしないようにしてください。また、平均倍率が3倍を超える厳しい入試のため、どんなに内申点がよい受験生でも合格確実ということはありません。来たる一般入試に備え日頃の受験勉強を怠らないことがもっとも重要です。

中1~2生のみなさんも「まだあと1年(2年)先だし…」と思わず、しっかり内申を取ること。また普段からニュースや高校に興味を持っておくことが大切です。

 

※参考資料 東京都教育委員会のHPより

 

【小学部】近年の私立中学入試の動向
【入試回数の増加】
1校が何回も実施しているので、全体の入試回数も増加。1回の入試で終了している学校も多数ありますが、午後入試を含めると7回・8回の入試を行う学校もあり

【午後入試の増加】
中学校側は午後入試を実施することで、それまでその学校の受験を考えていなかった層に来てもらい、受験者増加に繋げることができる。受験生側は、できるだけ早く、そして多く合格を確保して安心したい。そのため1日に2校受験するという高校受験や大学受験にはない状況が生まれている

【入試日程の前倒し】
埼玉は1月10日からスタート。東京では2月1日・2日に入試が集中。1日・2日の午後入試を受ける受験生が増加。また長期の試験を受け続ける気力・体力がなくなることが理由で、後半戦(2/3以降)の受験者数が減っている

【特待入試の増加】
成績優秀者に「入学金・施設費の免除」「授業料を全額免除」などという制度を設けている私立学校が年々増えている。

a.全回の入試で成績優秀者を特待生とする
b.特定回の入試の成績優秀者を特待生とする
c.一般とは別に「特待入試」を実施する     など

入試の成績によって免除の段階をつけているケースも多く見られ、また進級時には1年間の成績による見直しも行われている。

Catch 中高情報サイトより抜粋

 

【高校部】ここで差がつく!面接試験
【面接のタイプを知ろう】
推薦入試は、公募制推薦入試・AO入試・指定校推薦入試の3つに分けられ、前者2つは倍率が出る(不合格者が出る)入試となり、面接はかなり重視されます。後者は、面接時に大きな失態を犯さない限りほぼ合格できる入試になります。

【面接官は見抜きます】
「たかだか数十分の面接の間で、自分の何が分かるか」と思う方もいるかも知れませんが、面接官はプロフェッショナルであることを忘れないでください。礼儀や姿勢はもちろん、目の動きやヘアスタイル、歩き方から座り方まで、面接官はじっと観察眼を凝らし判断を下します人間は身なりや動作に内面がにじみ出るものです。

 

【面接を乗り切る2つの重要ポイント】
プレゼンテーション能力の向上
○なぜその大学なのか   ○なぜその学部・学科なのか  ○取り組みたい研究テーマとそれを選んだ理由
○自分の選んだテーマはどのゼミに該当するのか      ○その学科や研究テーマの現状
○その専門領域の未来像    ○自分の未来像      ○斬新な研究・取り組みなどの紹介や意見
などをよくまとめておき、自分の意見をきちんと述べられるようにしておきましょう。

学びの観点からの意見を持つ
どのような「結果」を得たいかよりも、どのような「過程」を送りたいかが重要です。そのためにはその大学、学部・学科、研究テーマを強い目的意識を持って選んだことのアピールが必要です。また積極的に学ぼうとする観点からの意見を述べられるようにしておきましょう。「将来の志望がはっきり決まっていない」のはもちろん、「就職のため選んだ」のは結果しか求めていないイメージを持たれるためNGです。

特に①②では、自分の立場や位置しているところを的確に捉え、将来の指針を明確にした上で、自分の個性や長所を思い起こしてみれば、自ずと内面的な充実を図れるようになると思います。その段階になるまでいろいろ考えるのはなかなか大変な作業ですが、「大成功の面接試験」にするためには必要な作業であると言えます。

※参考資料 東進ブックス「大学受験 一目でわかる面接ハンドブック」/ ライオン社「面接試験と模範回答」