学習塾ブログ / サンゴは夏バテすると白くなる
サンゴは夏バテすると白くなる
8/1(木)の気象庁の発表によりますと、2024年7月の月平均気温は、統計を開始した1898年以降の7月として、昨年の記録を更に上回り、最も高くなったそうです。8月も記録的な暑さになる可能性があり、熱中症の危険度が高まりますから、皆様、今年の夏は体調管理には十分お気をつけ下さい。
さて、夏に気をつけなければならない体調管理の一つである「夏バテ」をするのは、人間だけではないことを皆様はご存知でしょうか。ピンクや赤などのカラフルな色素を持つサンゴも実は「夏バテ」をするのです。今回は、サンゴの「夏バテ」について考えていきましょう。
サンゴの「夏バテ」は「白化」と呼ばれる現象で、サンゴが白くなるのです。サンゴは、共生する褐虫藻(かっちゅうそう)が光合成することで色素を持ちます。海水温が上昇することで、サンゴにストレスが加わると褐虫藻が体内から抜け出して白化してしまうのです。白化してしまったサンゴは栄養不足で弱ってしまうため、26〜28度の海水温の海で生息する必要があります。
地球温暖化により海水温が上昇していることや海の汚染が影響しているため、サンゴの白化を止める方法や対策は、世界中で議論されています。
サンゴは、「海の生物多様性の保全」や「二酸化炭素の循環機能などの役割」を担っています。海は地球の面積の約71%を占めていることを考えると、海の生態系は間違いなく陸上に住む人間にも影響を与えます。
海洋生物のおよそ25%が棲息しているサンゴ礁を守ることは、自分たちの命を守ることにも繋がってくると言えるでしょう。
多くの人にとって、サンゴは日常生活であまり関わりがない生物かもしれません。しかし、サンゴも人間も、同じく地球の持続可能性を担う生き物です。今日をきっかけに、どうすればサンゴを守ることができるか、考え始めてみませんか。