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2024 都立一般入試
2月21日に都立高校の一般入試が行われました。
全日制の受検者数は39,054人、倍率は昨年同様の1.29倍でした。
今回の特集では、共通問題の出題内容をみていきます。
【国語】
全体の問題構成は例年通りで、記述型の設問は漢字と 200 字作文のみでした。
大問3の文学的文章は読みやすい内容で設問も難しいものはありませんでしたが、登場人物が多い文章でしたので、その点は落ち着いて整理する必要がありました。
大問4の論理的文章は、標準的といえる難度でしたが、国語全体の中では今回もこの大問4の正答率で受験生間の点数差が生じたでしょう。
大問5は、和歌に関する現古融合問題でした。昨年と比べると文章量が増え、読解問題も3問(昨年は 2 問)に増えました。問題自体に難しいものはありませんでしたので、大問4の作文との兼ね合いで時間配分が上手く行えたかどうかがポイントとなったでしょう。
昨年度に続き、80点前後の高い平均点となりそうです。
【数学】
大問1は、例年通りの出題パターンの基礎問題でした。確実に得点したい大問1ですが、今回は箱ひげ図の問題が出題されましたので、数学を苦手とする生徒さんにとってはその対策を行っていたかどうかが一つのポイントとなったかも知れません。
大問4、大問5の各最終問題は、例年と比べて難度は高くありませんでした。そのため、8 割以上の得点を狙う受験者層にとっては、時間的な余裕も生まれ、高得点を見込める内容であったと思います。平均点は昨年より上昇し、60点台前半が見込まれます。
【英語】
全体を通して、出題傾向・難度に変化はありませんでしたが、昨年度との比較で、大問4は英文内容・設問レベルともにやや解きやすいものであったと言えます。そのため、特に上位層は数学同様に高得点を取りやすい教科だったでしょう。全体としては昨年並みの60点台前半が平均点の目安となりそうです。
【社会】
社会では、一昨年、昨年と、細かい知識を問われる問題も一部ありましたが、今年はそのような出題もみられず、問題の難度としては基礎中心の解きやすい内容でした。ただ、記述形式や完答形式の問題が増加しているため、平均点自体には大きな影響はなさそうです。今回も 50 点台半ばが目安でしょう。
大問4の歴史問題や大問6の融合問題に関連して、19世紀半ば以降の歴史については、今後の都立入試においても、特に念入りに対策する必要がある範囲と言えるでしょう。
【理科】
難度的には全体的に基礎レベル中心で難しいものはありませんでした。特に大問6については、例年、解答に時間を要する問題がみられますが、今回はそのようなものもなく対応しやすい内容でした。その点は、上位層を中心に得点を伸ばす要因となったのではないかと思います。一方で、都立入試特有の問題文の長さや文章の読みにくさの傾向に変化はありませんでした。そのため全体としては、平均点が大きく上昇するということにはつながらず、昨年並みの50点台後半に落ち着くのではないかと予測されます。
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